用語辞典

トラック・運送業 実務用語辞典

自動車登録・車庫証明を含む、トラック・運送業の基礎用語索引

運送業・トラック実務に加え、自動車登録・車庫証明の基礎用語もあわせて収録しています。気になる言葉をタップして開いてください。

あ行

一時抹消登録/永久抹消登録

一時抹消は「しばらく乗らない」ための登録で、再登録が可能。永久抹消は解体後の登録で、その車の登録は終了します。

一般貨物自動車運送事業

他人の需要に応じ、有償でトラックによる貨物運送を行う事業。営業には国土交通大臣の許可が必要で、事業用自動車には緑ナンバーが使われます。

移転登録

売買・譲渡などで所有者が変わるときの登録。いわゆる名義変更。紙で申請する場合は、旧・新所有者の印鑑証明書と実印押印の委任状、譲渡証明書が基本セットです。電子申請や、相続・合併などによる移転では必要書類が異なります。

運行管理者

運行の安全確保を統括する法定の選任者。営業所ごとに、事業用自動車29両までは1名、以降30両を増すごとに1名を追加する形で選任人数が定められている(被けん引車は台数に含めない)。運行管理者試験に合格するか、一定の実務経験・講習修了が必要。

運行指示書

乗務前・乗務後の点呼のいずれも、対面または国土交通大臣が定める方法で行うことができない業務を含む運行ごとに、作成と運転者等への携行が義務付けられる書類。運行の開始・終了の地点と日時、経路、休憩地点などを記載し、運行の終了の日から1年間保存する。運行の途中でこうした業務を行うことになった場合も、その業務以後の運行について作成が必要になる。

か行

貨物軽自動車安全管理者

2025年4月1日施行の制度で、貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の営業所ごとに選任・届出が義務化された安全管理の担当者(バイク便事業者は選任義務の対象外)。選任前講習と2年ごとの定期講習の受講が原則として必要。既存事業者(2025年3月31日までに経営届出済み)は、選任について2027年3月31日までの経過措置がある。

改善基準告示

トラック運転者の拘束時間や休息期間等について定めた厚生労働大臣告示。2024年4月から適用された基準では、拘束時間は原則として年間3,300時間以内、月284時間以内、1日13時間以内(最大15時間)とされている。労使協定による延長(年間3,400時間・月310時間まで)や、宿泊を伴う一定の長距離貨物運送における1日最大16時間などの例外もある。

回送運行許可(ディーラーナンバー)

自動車の製作・販売・陸送・特定整備を業とする事業者が、複数の車両を回送する際に使用できる許可(通称・赤枠ナンバー)。1つの許可で繰り返し使用でき、許可の期間は5年以内で、許可ごとに終期が定められる。使用は許可の条件・目的の範囲内に限られる。

仮ナンバー(臨時運行許可)

未登録車や車検切れの自動車を、新規登録・検査などの認められた目的で運行するための臨時の許可で、主に市区町村で交付を受ける。申請時に目的・経路・期間を特定し、許可された範囲でのみ使用できる。有効期間は原則として運行日1日で、必要と認められる場合でも最長5日。

完成検査終了証/予備検査証

完成検査終了証は新車の型式指定車にメーカーが発行するもの(有効期間9ヶ月・電子化されている)。予備検査証は中古新規登録の際に検査だけ先に通した証明(有効期間3ヶ月)です。

行政書士法改正(2026年)

2026年1月1日に施行された「行政書士法の一部を改正する法律」(令和7年法律第65号)による改正。行政書士法19条1項で、行政書士でない者が、他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として官公署に提出する書類等を作成することの制限が明確化された。他の法律に別段の定めがある場合や、総務省令で定める一定の電子的手続きには例外がある。あわせて、業務制限違反等について法人等にも罰金刑を科す両罰規定が整備された。

黒ナンバー

運送事業者向け貨物軽自動車運送事業に使用する事業用の軽自動車に交付されるナンバー。許可は不要で、運輸支局への経営届出により1台からでも開業できる。開業後は安全管理者の選任など、事業者としての義務がある。

ディーラー向け軽自動車を事業用として登録する際は、運輸支局で事業用自動車等連絡書の交付を受けたうえで、軽自動車検査協会で手続きをする(軽自動車は「登録」ではなく「検査・届出」の制度)。

経由印

事業用自動車等連絡書に運輸支局の輸送部門が押す確認印。この印がないと登録窓口での事業用登録手続きが進められない。連絡書には有効期限があり、神奈川運輸支局の様式では発行の日から1か月とされている。

けん引登録

けん引車(トラクタ)の車検証に、けん引可能なトレーラーの型式を追加登録する手続き。連結の方式や車両の条件に応じて、連結検討書や諸元表などの提出が必要となる場合がある。

減車

事業計画上の事業用自動車の台数を減らす手続き。通常は事前届出で足りるが、減車後の台数が最低車両数(原則5両)を下回る場合は認可が必要となり、原則として認められない。災害等による一時的な減車や、最低車両数の特例が適用される事業には例外がある。

減トン

車両の最大積載量を減らすこと。維持費や取得コストの軽減を目的に行われることが多い。車両の構造や保安基準への適合を確認し、構造等変更検査など必要な検査・手続きを行う。元の積載量に戻す場合も、改めて手続きが必要になる。

構造変更

車両の長さ・幅・高さ・重量などに変更が生じる改造をした際に受ける検査(構造等変更検査)と、それに伴う車検証の記録の変更。トラックでは荷台の架装や増トン・減トンに伴って必要になることが多い。

さ行

再々委託(出張封印)

出張封印を担当する行政書士(丁種会員)が、遠隔地の同業者に取付作業を委託する仕組み。ナンバー取得地と車両所在地が異なる場合の対応範囲を広げるもので、委託の条件や対象となる手続きは制度上の定めに従う。

使用の本拠の位置

その車を実際に使う生活・活動の拠点。個人なら実際に住んでいる場所、法人なら事業所。住民票上の住所と一致しないことがあり、車庫証明の2km要件はここから測ります。

自認書(保管場所使用権原疎明書面)

保管場所の土地・建物が申請者自身の所有である場合に使用する書面。他人所有の場合は、保管場所使用承諾証明書や、使用権原を確認できる駐車場賃貸借契約書の写しなどを提出します。必要な書類は契約内容等によって異なります。

車庫(幅員証明書)

事業用自動車の保管場所。前面道路の幅員が車両制限令に抵触しないことなどが求められ、道路の種類によっては道路管理者が発行する幅員証明書の提出が必要となる場合がある。営業所との距離にも上限がある。「実効幅員」の取扱いなど細部は運輸支局ごとに差があるため、最終判断は関東運輸局の公示や神奈川運輸支局の窓口案内に従う必要がある。個人の車庫証明(警察の管轄)とは別の審査で、こちらは運輸支局が扱う制度です。自家用自動車の保管場所については「保管場所(車庫)」の項目を参照してください。

車両総重量・最大積載量

車検証に記録される重量に関する項目。架装や改造により数値が変わる場合は、構造等変更検査などが必要になることがある。

所在図・配置図

所在図は本拠と車庫の位置関係を示す広域図、配置図は車庫の寸法・出入口・前面道路幅員を示す詳細図。車庫証明の審査の核になる書類です。一定の場合には所在図の省略が認められます。

白トラ

必要な許可や届出を受けず、自家用自動車(白ナンバー)で違法に有償の貨物運送を行うことの通称。2026年4月1日から、違法な白トラを利用する荷主等への規制も強化された。ただし、自社の販売・製造等に付随する運送など、独立した貨物運送事業に当たらない場合もあり、実態に応じた判断が必要。

事業用自動車等連絡書

運送事業者向け事業の許可・届出や事業計画変更、車両の代替等について、運輸支局の輸送部門が確認したことを示す書類。緑・黒ナンバー車両の新規登録・変更登録・抹消登録などの手続きで使用し、神奈川運輸支局の様式では発行日から1か月有効とされている。

ディーラー向けトラックの登録・納車業務では、この連絡書を運輸支局で取得してから登録窓口に提出する工程があり、乗用車の登録実務にはない段取りとなる。なお、事業用自動車の保管場所は、乗用車の車庫証明とは別の制度で要件を確認する。

事業計画変更

営業所・車庫・事業用自動車の数など、許可を受けた事業計画の内容を変更する手続きの総称。内容によって認可が必要な場合と、届出で足りる場合とに分かれる。

自動車税(旧・種別割)/環境性能割

自動車税は毎年の保有に対する税で、令和8年(2026年)4月から「自動車税種別割」から改称されました。取得時に課税されていた環境性能割は令和8年3月31日をもって廃止されました。登録に伴う税の申告は、窓口で行う方法のほか、対象となるOSS手続きでは電子申告等の方法があります。

実運送体制管理簿

2025年4月1日施行の改正貨物自動車運送事業法により導入された帳簿。真荷主から1運送依頼当たり1.5トン以上の貨物運送を引き受け、その全部または一部を他の事業者に委託する元請事業者が作成し、実運送事業者や請負階層等を記載して運送完了日から1年間保存する。2026年4月1日からは元請の貨物利用運送事業者にも義務が拡大された。下請構造が固定されている場合などには、作成方法についての取扱いが示されている。

巡回指導

貨物自動車運送適正化事業実施機関(都道府県トラック協会)が実施する、法令遵守状況の点検。運行管理・労務管理・車両管理など複数の項目を確認し、総合評価が行われる。

出張封印

運輸支局に車両を持ち込まず、保管場所や店舗などでナンバープレートの封印を取り付ける制度。取付けは、所定の要件を満たして封印の委託を受けた行政書士(丁種会員)が行う。陸送の手間や事故リスクを減らせる。

整備管理者

点検整備を統括する法定の選任者。一定の実務経験と選任前研修の修了、または自動車整備士資格を要件として選任される。

増車

運送事業者向け事業計画上の事業用自動車の台数を増やす手続き。台数や増加割合によって、届出で足りる場合と認可が必要な場合に分かれる(「30%ルール」参照)。行政処分歴や巡回指導の評価によって認可が必要となる場合もある。

ディーラー向けトラックの増車には、増車の届出・認可手続きに加えて事業用自動車等連絡書の取得と登録手続きが必要になる。

増トン

車両の最大積載量を増やすこと。フレームや車軸の強化を伴うことが多く、車両の構造や保安基準への適合を確認したうえで、構造等変更検査など必要な検査・手続きを行う。

た行

代替(車両入替)登録

事業用自動車を入れ替える際に行う登録手続です。旧車両と新車両の関係や、事業計画変更・連絡書などの要否を確認しながら手続きを進めます。

丁種封印

出張封印を行うことができる行政書士の区分。所定の研修・考査を経て、賠償責任保険への加入等の要件を満たした行政書士(都道府県行政書士会の丁種会員)が担当する。

点呼

乗務前後に運転者の健康状態や車両の状態を確認する義務。対面のほか、IT点呼・遠隔点呼なども認められているが、導入には所定の要件を満たす必要がある。巡回指導での確認頻度が高い項目のひとつ。

デジタコ(デジタルタコグラフ)

運行状況を自動的に記録するデジタル式の運行記録計。速度・時間・距離等を記録し、拘束時間の管理や改善基準告示への対応に用いられる。

トラック適正化二法(トラック新法)

2025年6月4日に成立、同年6月11日に公布された、貨物自動車運送事業法の改正法と、貨物自動車運送事業の適正化のための体制の整備等の推進に関する法律の総称。許可の更新制導入や適正原価に関する規定などを含む。

トレーラー登録

けん引されることを前提とした車両(被けん引車)の登録。けん引車とは別個の1台として登録され、連結の条件によっては連結検討書等の提出が必要となる場合がある。

特殊車両通行許可(特車申請)

車両の幅・高さ・長さ・総重量等が一般的制限値を超える車両を道路で通行させるための手続き。従来の特殊車両通行許可制度のほか、対象となる車両・経路では2022年4月に始まった特殊車両通行確認制度を利用する方法もある。トレーラーや重量物運搬車で必要になることが多い。

登録識別情報等通知書

一時抹消時に交付される書面。再登録(中古新規登録)に必須で、実務上きわめて重要な書類です。紛失すると手続きが大きく面倒になるため、依頼者には厳重保管を案内します。

登録代行

運送事業者・ディーラーに代わって、自動車の登録や車庫証明などの手続きを行うこと。他人の依頼を受け、報酬を得て、業として官公署に提出する書類を作成することは、原則として行政書士でなければできない(他の法律に別段の定めがある場合や、総務省令で定める一定の電子的手続きには例外がある)。書類の作成を伴うか、提出の補助にとどまるかなど、業務の実態によって判断が異なる。

は行

変更登録

所有者・使用者の住所や氏名など、登録事項に変更があったときの登録。変更があった日から15日以内に申請する義務があります。委任状は押印不要です(記名のみで足ります)。

保管場所(車庫)

自家用自動車(個人・法人とも)を通常保管する場所。使用の本拠から直線2km以内であること、車両全体を収容でき道路から支障なく出入りできること、使用する権原があることなどが必要です。保管場所証明の要否には地域等による例外があります。事業用自動車の営業所付属車庫の要件は別制度で、「車庫(幅員証明書)」の項目を参照してください。

ま行

抹消登録(事業用車両)

事業用自動車のナンバーを返納し、登録を抹消する手続き。使用を一時的に中止する一時抹消と、解体を伴う永久抹消がある。登録上の抹消と、事業計画上の減車の手続きは別のものとして扱われる。

水屋(第一種貨物利用運送事業)

荷物と運送事業者を仲介・手配する業態などの通称。ただし、法令上の第一種貨物利用運送事業と、運送の取次ぎは同じではない。荷主と運送契約を結んで運送責任を負い、他の実運送事業者の輸送力を利用する事業には、原則として貨物利用運送事業法に基づく登録等が必要。

ただし、一般貨物・特定貨物の許可を持つ事業者が、他の一般貨物・特定貨物の事業者による自動車の運送を利用する場合(いわゆる傭車)は、貨物利用運送事業法の登録の対象外とされ、貨物自動車運送事業法の事業計画の中で扱われる。一方、トラック事業者であっても、トラック事業者でない利用運送事業者を利用する場合は、第一種貨物利用運送事業の登録が必要とされている。

緑ナンバー

一般貨物自動車運送事業などの事業用自動車に交付されるナンバープレート(緑地に白文字)の通称。軽自動車(黒ナンバー)や二輪を除き、トラックで有償で貨物を運送するには、事業の許可を受けて緑ナンバーを取得する必要がある。

緑ナンバー登録(新規・移転)

緑ナンバー車両の新規登録や名義変更(移転登録)の手続き。事業用自動車等連絡書が必要となる点や、使用者の変更の有無によって必要書類が変わる点が、乗用車の登録とは異なる。

や行

役員法令試験

一般貨物自動車運送事業の新規許可申請等で行われる法令試験。個人の場合は申請者本人、法人の場合は許可・認可後にその事業に専従する常勤役員1名が受験し、合格が要件となる。関東運輸局では譲渡譲受・合併・分割・相続等の一部の認可申請も対象となるが、除外される場合がある。

ら行

両罰規定

違反行為をした従業者などの個人だけでなく、その法人や事業主にも罰金刑を科す規定。2026年施行の行政書士法改正で、行政書士でない者による書類作成(業務の制限)の違反や、名称の使用制限の違反も対象に加えられた。

連結検討書

トラクタとトレーラーを連結して使用する際に、両車両の組み合わせが制動性能や軸重などの保安基準を満たすかどうかを確認するための書類。連結方式や車両の条件に応じて、トレーラー登録・けん引登録の際に提出を求められることがある。

数字・アルファベット

5年更新制

一般貨物自動車運送事業の許可について、従来の終身制から5年ごとの更新制に移行する制度。トラック適正化二法による改正で導入が予定されており、施行日は、公布(2025年6月11日)から3年を超えない範囲内で、政令で定める日とされている。

30%ルール

増車の際に、事前届出ではなく認可が必要となるかを判断する基準の一つ。増車する車両数(直近3か月以内に増車した数を合算)が、申請日から起算して3か月前時点の車両数の30%以上で、かつ11両以上となる場合には、認可申請が必要となる。この基準に達しなくても、行政処分歴や巡回指導の評価などによって認可が必要となる場合がある。

D・E評価

巡回指導における総合評価のうち、下位2区分。D・E評価となった営業所は重点的な巡回指導の対象となる。3か月以内に改善結果の報告がない場合(報告があっても、指摘事項のすべてについて改善が認められない場合を含む)や、3回続けてD・E評価となった場合には、運輸支局等への報告対象となり、監査・処分につながる可能性がある。

なお、神奈川県の実施機関は、巡回指導で改善を求めた場合、巡回指導日から2か月以内に、挙証資料のコピーを付けて文書で回答するよう案内している。改善報告の提出期限としては、まずこちらに従う。

Gマーク(安全性優良事業所)

全日本トラック協会が認定する安全性優良事業所の認定制度。巡回指導の結果や事故・行政処分の実績等をもとに評価され、認定を受けると各種の優遇措置がある。

OCR申請書

運輸支局で使う機械読取式の申請用紙。登録の種類ごとに様式(第1号様式など)が決まっており、記入方法は様式の注記・支局の記載例に従います。

OSSと事業用自動車

自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)。車庫証明・登録・自動車税の申告などをまとめて電子申請できる仕組みで、登録手数料も窓口申請より低く設定されているものが多い(差額は手続きごとに異なる)。事業用自動車は個人向けのOSSポータルでは扱えない。行政書士等が利用する申請方式では、紙の事業用自動車等連絡書の提示と組み合わせて対応する取扱いがあるが、どの登録種別まで電子申請できるかは個別に確認が必要で、実務上は窓口申請となることも多い。