白トラとは?運送した側・頼んだ側の罰則と、許可が不要な場合

このコラムで分かること
  • 白トラとは、必要な許可や届出をしないまま、白ナンバーのトラックなどで他人の荷物を有償で運ぶ行為のことです。
  • 運んだ側は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)の対象になります(一般貨物の場合)。
  • 2026年4月1日からは、白トラに運送を頼んだ側(荷主など)も、100万円以下の罰金の対象になりました。
目次

白トラとは?

国土交通省は、貨物自動車運送事業の許可の取得や届出をしないまま有償で貨物を運送する行為を、いわゆる「白トラ」と呼んでいます。

他人の荷物を運賃をもらって運ぶには、トラックなら一般貨物自動車運送事業の許可(緑ナンバー)、軽自動車なら貨物軽自動車運送事業の届出(黒ナンバー)が必要です。これをしないまま白ナンバーで有償運送をすると、白トラに当たります。

運んだ側の罰則は?

無許可・無届で運送事業を行った場合の罰則は、事業の種類によって次のように定められています(貨物自動車運送事業法)。

違反の内容罰則条文
許可なく一般貨物自動車運送事業を経営3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)第70条
許可なく特定貨物自動車運送事業を経営1年以下の拘禁刑または150万円以下の罰金(併科あり)第71条
届出なく貨物軽自動車運送事業を経営100万円以下の罰金第75条

許可を持つ事業者が、自分の名義を他人の運送事業に使わせる「名義貸し」も、第70条の罰則の対象です。

また、会社の業務として違反が行われた場合は、実際に行った人だけでなく、会社(法人)にも罰金が科されます(第80条・両罰規定)。

頼んだ側の罰則は?

2026年4月1日から、必要な許可や届出をしないまま運送事業を行っている者に、自動車による貨物の運送を委託することが禁止されました(第65条の2)。違反すると100万円以下の罰金の対象になります(第75条)。会社の業務として委託した場合は、会社にも罰金が科されます(第80条)。

この禁止は「何人も」と定められていて、荷主に限りません。元請の運送事業者が白トラに下請けに出す場合なども含まれます。

国土交通省は、白ナンバーのトラックであると認識したうえで有償で運送を発注した時点で、違法行為となりうると説明しています。また、白トラに関わっている疑いのある荷主等は、「トラック・物流Gメン」による是正指導の対象になります。

白ナンバーでも許可が不要な場合は?

次のような場合は、白ナンバーでも貨物自動車運送事業の許可が不要とされています。

1. 自分の仕事と一体になっている運送

自己の生業と密接不可分で、運送に独立性がない場合です。国土交通省は例として、建設業の請負契約を結び、建設業の一環として、その業務に付随して運送を行う白ナンバーのダンプトラックを挙げています。ただし、運送の部分だけを有償で引き受ける場合は対象になりません。

2. 国の許可を受けた自家用車による有償運送

ラストマイル輸送などで事業用自動車だけでは輸送力が足りない場合に、貨物自動車運送事業者から代理申請を行い、国の許可を受けた自家用車に限って、有償運送が認められる仕組みがあります(道路運送法第78条第3号)。トラック事業者による安全管理が前提で、誰でも自由に使える制度ではありません。この取扱いは令和8年3月31日に改正されています。

業種によっては、国土交通省が個別に取扱いを示しています(例:自家用ダンプカーについての令和8年2月10日付・8月20日付の事務連絡)。自社のケースが当たるか迷う場合は、管轄の運輸支局に確認するのが確実です。

よくある質問

Q:白トラだと知らずに頼んでしまった場合も罰せられますか?
A:国土交通省は、白ナンバーのトラックであると認識したうえで有償で発注した時点で違法行為となりうると説明しています。実際にどう扱われるかは個別の事情で判断されるため、委託する前に、相手が必要な許可や届出を持っているか確認することが大切です。
Q:元請の運送会社が、白トラに下請けに出した場合はどうなりますか?
A:委託の禁止は「何人も」と定められているため、荷主だけでなく元請の運送事業者も対象になります(第65条の2)。
Q:親会社や子会社の荷物なら、白ナンバーで運んでもいいですか?
A:国土交通省は、親子関係にある会社間であっても、他人の需要に応じ、有償で自動車を使用して貨物を運送する場合は、貨物自動車運送事業法の許可が必要と説明しています。親子会社だからという理由だけで、許可が不要になるわけではありません。
Q:委託先が許可を持っているか、どう確認すればいいですか?
A:車両が緑ナンバー(軽自動車なら黒ナンバー)かどうかを見るだけでなく、契約時に許可や届出の内容を確認しておくと安心です。
許可・届出の手続きは、行政書士にお任せください
トラックで運送業を始めたい方

物流の現場で20年以上、運行管理・出荷管理に携わってきた行政書士が担当します。緑ナンバー(一般貨物自動車運送事業)の許可申請をご相談いただけます。

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軽自動車で始めたい方

軽自動車で他人の荷物を有償で運ぶ場合は、黒ナンバーの届出が必要です。届出の手続きをご相談いただけます。

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お問い合わせ・総合窓口

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この記事を書いた人

あさば行政書士事務所(神奈川県横須賀市)代表、行政書士の浅葉竜一です。
自動車部品の物流・倉庫会社で20年以上勤務し、運行管理者・出荷管理者として運送の現場に携わってきました。
その経験を活かし、一般貨物自動車運送事業の許可申請、増車・車庫などの変更手続き、巡回指導対策、黒ナンバー・貨物利用運送など、運送業の手続きを中心にサポートしています。
自動車登録・車庫証明、相続・遺言のご相談も承ります。

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